お酒にまつわる法律

これは直したほうがいいんじゃないの?っていう法律をあげていきます。

 

1. 自家醸造禁止

昔から思っているんですが、お酒の自家醸造ができないのってかなり異様だと思う。

税収のためとか、既存の企業を守るためとか言われてますが…

料理に例えるなら、外食産業や中食産業を守るために家で料理を作るのを禁止しよう!みたいなことでしょ?

家で料理作ることで外食・中食に悪影響はあるかも知れないが、料理をするからこそ、食器やフライパンや炊飯器、冷蔵庫などが売れ、いろんな陶磁器、鉄器や白物家電などが産業として成り立つ。それに自分で作るからこそ、感覚が養われて、良い料理提供してるお店が人気になるのだと思う。自家醸造もできていればそこから新たな産業が産まれると思う。てかほぼ間違いなく産まれるでしょ。醸せるクンみたいな名前の自動醸造機かラクラク醸造機みたいなのたぶん作るよ。ハイエンド機種は日本酒だけでなくビールやワインも作れます!とかね。それに端麗辛口がいいんだ!とか精米歩合が全てなんだ!という極端な考え方にならずより深く日本酒を理解して正しい目が養われると思うんだけどなあ。あと日本酒人気は高まると思う。正直、なんで日本酒人気がビールより一般的でないかって、最初に飲む日本酒がマズいことにあると思ってるしね。大学生になって初めて行く格安居酒屋で注文した日本酒がウマくなくて、まずい!アルコール度数高い!値段高い!みたいなイメージになっちゃうんですよね。実際は美味しい日本酒多いし、アルコール度数はビールよりはたしかに高いけど、その分、がぶ飲みせず味わって飲むことでコストは抑えれるんですけどね。

これ、クックパッドならぬ醸すパッドみたいなのでもあって家庭でできる範囲で自力である程度のものまで作ったりできたら、そのイメージはなくなると思うんだよね。

 

もちろん、米が消費すごいから自家醸造に使われたら大変!というのならそれもわからんでもないけど、むしろ世間では米の消費量が減った!米離れ!とか言うてるわけでなんだかなと思う。

あとは品種の問題で、日本酒の適合米と食用の米は違うんで、日本酒造りが人気になりすぎて日本酒向けの品種ばかり作られるようになっても困る!という懸念はあるでしょうね。ただ、チャーハンもリゾットもパエリアもあるのに、おそらく普通の日本米をそのまま使う人が多いのであろう、ほぼ日本米でスーパーが占められているのと同様に、解禁されてもそこまで拘って日本酒適合米買う人なんてそこまで出てこない気はするけどね。無洗米が広く使われてるくらい手間を減らそうとしてる時代に、なんぼ解禁されても精米をバッチリやって最高の日本酒に仕上げるぜ!なんてし始める人ごくごく一部だと思うよ。

 

2. 日本酒業界の新規参入の厳しさ

あと日本酒製造に参入する場合、最低何リットル作ること、というような規制があるんですよね。(そもそも許可がなかなか降りないという話も聞きますが。)

著作権では、個人の楽しむ範囲なら合法、的な考え方あるんですが、酒は全く逆。

個人の楽しむ範囲で作ってる!?違法だ違法!ということなんで昔からなかなか不思議な法律だと思っています。

 

方向性としてはむちゃくちゃゆっくり規制を緩和してるみたいなんですけどね。例えば、海外向けに日本酒を造る場合については醸造を許可するとかね。ただそれだと、国内の出身地や気に入った場所でその土地と水使って地元の活性化に還元したい!みたいなことはできないわけですし、いきなり第一歩が海外への展開という法律的にも大変でおそらく日本企業の苦手分野に着手しないといけないのはなかなか厳しいんじゃないかな、というのが印象です。

日本で醸造学んだ人で海外で醸造を開始したという話は聞くことがあるので、そのうち海外の醸造所の方が評価が高い時代も来るんじゃないかな?という危惧もあります。

海外で日本酒を家庭で醸造するためのスタイリッシュな道具が販売され、緩和したらいつでも海外の有名日本酒醸造所が入ってくるような弱い状態になって、かつ日本の後継者不足みたいなジリ貧になって、ほぼほぼ産業的なウマみがなくなったタイミングでようやく解禁!みたいな後手後手にならないことを祈ります。